Windowsのチューンナップ
   
OSを最適化して、動作を高速化する

MicrosoftWindows(以下Windows)は日々進化してきたOSです。
95年に発表されたWindows95が一種の基準となり、それに付随する形で様々なテクノロジが確立されてきました。
しかしながら、Windows98もWindows95を基準にしている部分も多く、新しいCPUや、その後に開発されたデバイスに最適化されていない部分があります。
例えばタイムスライスの設定(マルチタスクで動作するアプリケーション間の処理の切替時間の設定)などを見てみると、486CPU世代に設定された20mm秒をWin98でWin98SE、Meでも継承しています。
新しいデバイスが、その性能を十二分に生かせるよう、こういった設定を最適化する事で、危険も少なく、高いパフォーマンスを得る事ができるようになる場合があります。


マシンの高性能化に伴うOSのカスタマイズ方法

以下にOSのカスタマイズでマシン全体のパフォーマンスを高める様々な設定方法や手段を紹介します。
CPUを乗せ換えたり、HDDを新しいものに交換する等、ハードウェアのアップグレードを行った場合や、400MHz以上のCPUを搭載したコンピュータでWindowsを使用する場合、ここに書かれている設定を行えばシステムパフォーマンスを高める事ができます。

CPU Priorityの最適化

レジストリ エディタを起動
HKEY_LOCAL_MACHINE -> System -> CurrentControlSet -> Services -> VxD -> BIOS に入るDWORD 値 を新規作成し、名前を CPUPriority に変更。
DWORD 値の編集で、値のデータに1(16進数)を入力(3が規定値)。
※この設定には再起動が必要です。


ページングバッファの最適化

system.iniの[386Enh] の項に
PageBuffers=32
を追加します。
※この設定には再起動が必要です。


DMA動作時のCPU占有率の最適化

win.iniの [windows] の項に
DefaultQueueSize=32
を追加します。

system.iniの [386Enh] の項に
MaxBps=768
PageBuffers=32
DMABufferSize=64
を追加します。
※この設定には再起動が必要です。


MaxMTU 値の最適化

レジストリ エディタ起動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE -> System -> CurrentControlSet -> Services -> Class -> NetTrans
を開くと、階層下に 0000 または 0001 等というキーがあるので、そのキーを開きます。

DriverDesc のデータ値がネット接続に使用しているプロトコルになっていることを確認し、新規に文字列を MaxMTU という名前で作成します。MaxMTUの値に通信環境ごとの数値を入力します。<以下は一般的な例です。>

ダイヤルアップ接続の場合は 576
ISDN 接続の場合は 1152
ケーブル接続の場合は 1454
本サイトL 接続の場合は 1500


パケット サイズの変更

ダイヤルアップ アダプタのプロパティの詳細設定から、IP パケット サイズを選択します。
値に 大 を選択します。パケットサイズを大にすることで、転送レートを最適化することができますが、ダイヤルアップ接続の場合、大きなファイルのダウンロードに失敗する場合があります。この場合はパケットサイズを元に戻してください。
※この設定には再起動が必要です。


インターネット接続時間の短縮(ダイヤルアップ接続の場合)

モデムのプロパティにある接続の詳細設定の追加設定フィールドに、以下のATコマンドを追加します。
ATS9=10S10=50S11
モデムの待ち時間を短縮するもので、使用するモデムやプロバイダによっては正常に機能しない場合があります。この設定はダイヤルアップ接続の場合に有効です。


オリジナルキャッシュ設定の方法/ディスクキャッシュの最適化

よく、64M以上のメモリを搭載している場合はパフォーマンスの設定で「ネットワークサーバ」にすると良いと聞きますが、実際それ以上のキャッシュを割り当てる事ができます。

レジストリ エディタにて、HKEY_LOCAL_MACHINE -> SOFTWARE -> Microsoft -> Windows -> CurrentVersion -> FS Templates に、新規キーを追加。名前に Performance を指定します。

Performance内の(標準)の名前に半角カナで「オリジナルキャッシュ」などと適当な名前を付けます。
同じ場所に バイナリデータを新規作成。名前を NameCache に変更します。
NameChacheに代入する数値は環境により異なります。

搭載メモリ量 設定 
32MB以下 2a 02 00 00
33M以上〜48MB以下 00 08 00 00 
49M以上〜63MB以下  18 0a 00 00 
64MB以上 ff 0b 00 00

同じように同じ場所に PathCache という名前のバイナリデータを新規作成してください。これも同じように搭載メモリに応じた数値を代入します。

搭載メモリ量 設定
32MB以下 20 00 00 00 
33M以上〜48MB以下 40 00 00 00 
49M以上〜63MB以下  60 00 00 00
64MB以上 80 00 00 00

設定したら、OSを再起動し、システムのプロパティ -> パフォーマンス -> 詳細設定 -> ファイル システムを開き、「コンピュータの主な使用目的」 から作成した設定名、を指定します。設定したら再びWindows を再起動させてください。


タイムスライスの最適化

アプリケーションの切り替え速度の調整を行うタイムスライス値の最適化を行います。
system.ini の[386Enh]の項に、以下を追加します。
MinTimeslice=??
??の数値はCPUパワーに限らず、マシン全体のパフォーマンスによって数値が異なります。
RTBで計測して10000以上であれば4、15000以上が平均して出ていれば3が最適です。単位はミリ秒で、デフォルトは20に設定されています。環境がPC-98で、K6-III450か環境がDOS/VでPentiumIII850前後なら4、環境がPC-98でK6-IIIE+600またはDOS/VでPentium4 1.5G前後であれば3が最適です。RTBに関しては最強98創造ページのCPUコーナー等にも情報が掲載されています。
※この設定には再起動が必要です。


Vcacheサイズの最適化

System.iniファイル中のVcache項目に次を記述します。

※メモリが96M未満の場合
MaxFileCache=8192

※メモリが96M以上の場合
MaxFileCache=16384

※この設定には再起動が必要です。


アイコンキャッシュサイズの増量

レジストリのHKEY LOCAL MACHINE→SOFTWARE
→Microsoft→Windows→CurrentVersion→Explorerを開きます。

MaxCachedIconsというキーを作成

キーの値を1024(または2048)とする。

※この設定には再起動が必要です。


仮想メモリのサイズを制限

アクセスの高速な物理メモリを限界まで使用する事でパフォーマンスを上げる方法です。

system.iniの386Enhに
ConservativeSwapfileUsage=1を追加。

※この設定には再起動が必要です。
※メモリ64Mに満たないPCで設定すると動作が不安定になる可能性があります。

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